日光白根山 episode-4/5 ~Japanese 100 Great Mountain

しばらく進むと、雪の斜面をトラバースする必要が出てきました。
トラバースとは山の斜面を横断することで、滑落の危険があるので十分に注意する必要があります。

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登りのときのような傾斜の雪道で、再び恐怖を感じる程でした。雪にはトレースが付いていたものの、滑落したら先の見えない谷底へ一直線で、慎重に一歩一歩、靴のエッジを効かせて進みます。バランスを崩すのが怖くて後ろを振り返ることも困難でした。

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写真では伝わりにくいですが、少しでもバランスを崩すと下まで一気に行きそうな傾斜でした

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トラバースし終わって、岩の斜面に辿り着いて一安心

どうにか無事に渡り切り、その後は樹林帯になると雪が深くて、踏み抜きに苦戦しながらも順調に高度を下げていきました。

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下に見える五色沼もだいぶ近くなりました

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雪の上には登山靴の跡がずっと続いていますが、ところどころで滑り跡が突いていることがありました。これは雪山を降りる方法の一つで“シリセード”と呼ばれるもので、脚を前に出して踵でスピードをコントロールしながら、お尻で滑り降りる方法です。

程よい角度があれば一気に楽に下山できます。ちなみに立ったまま足を使って滑る方法は“グリセード”と呼ばれます。

早速、シリセードを試してみましたが、ソリで滑っている感覚で楽しみながら一気に降りられ、時間も短縮出来て、五色沼に到着しました。

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踵でスピードやコースを調節しながら滑り落ちます
 
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短時間で脚を痛めることもなく、一気に下山できました
 
この五色沼は夏は水色の綺麗な色ですが、この時期は水面が凍っていて、周囲の雪とマッチして迫力ある景色で、スマートフォンで撮影しました。

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凍った水面と雪原のような風景に息を呑みました!

これは、一眼レフカメラでも収めておきたいと思い、サイドバッグから取り出そうとしたところ、バッグの中は空っぽでした。Σ(゚Д゚)



episode-5/5へつづく



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日光白根山 episode-3/5 ~Japanese 100 Great Mountain

この日光白根山は関東以北で最も標高が高く、正式名称は白根山ですが、一般には草津白根山と区別するために日光白根山と呼ばれています。

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3ヵ月程前に噴火があった草津白根山と同様に活火山で、火山湖である五色沼や弥陀ヶ池が山中にあり、夏には山頂から美しい水色が目に入ります。

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また、火山湖の周辺には高山植物が咲き乱れますが、日光白根山に多く自生していることから名付けられたシラネアオイは、鹿の食害により壊滅状態になり、今では電気柵を設置したり、苗を移植したりして保護活動が行われています。

頂上は火山らしく荒々しさが残った岩場の地形で、眺望はアルプス山脈まで見渡せ、どこを眺めても最高の景色が楽しめます。目の前には百名山のひとつで、中禅寺湖のすぐ側に立つ男体山がひときわ存在感をはなっています。

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日光白根山と標高が書かれた山頂標識で登山者達が交代で写真を撮り合います。その標識のあたりは 狭いですが、少し離れた岩場はスペースが十分に広くて、多くの登山者がここで休憩して昼食を取っていました。

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自分も男体山を目の前にして、ここで食事を取り、気が向いては撮影をしました。それから、地図に載っている一般的なルートの 五色沼経由で下山することにしました。

日光白根山は信仰と結びついた山なので、山頂近くには白根山神社の小さい祠がありました。雪も溶けてきています が、雪渓を所々に見ながら岩場を下っていきます。

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episode-4/5へつづく



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日光白根山 episode-2/5 ~Japanese 100 Great Mountains

弥陀ヶ池ではしばらく休憩して、他の登山客と写真を撮り合いました。ここの標高は2,317mで頂上まで200m以上急な登りが続くので、アイゼンを装着して頂上を目指します。

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ここまでは何とかアイゼンなしでこれましたが、この先は必須です。
 
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前にベテラン風な5人のグループが先行していて急斜面を登り切るところで、自分もその後に続きました。

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どうやら、そのルートは地図にはないコースで、かなり急な斜面でしたが、踏み跡も階段のように付いていたので大丈夫だろうと楽観的に考えていました。しかし、徐々に角度が上がり、急斜面になってくるとかなりの高度で、上下を見ると急に恐怖感を覚えました。

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下から見るのと違って、実際に登ると壁のように感じます。

バランスを崩すと一気に下まで滑落しそうで、アイゼンを何度も雪にキックして足場を固定し、ストックは一番短くして雪に刺しながら這うような感じで少しずつ登っていきました。

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段々、登りづらくなってバランスに注意しながら、這うように一歩ずつ進みます。

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途中休んで周りを見渡すと、急斜面の遠くには雪を被った山々の景色に癒されながら、なんとか雪のない岩肌まで辿り着きました。

W1440Q70_20180428_100915.jpg写真を撮るのが最も慎重を期します。

そこから下を見るとよく登ってきたと思える程の斜面でした 。登山道から外れた岩場をザイルを使って断崖を登っている登山者もいました。ここから頂上までは登山道にほとんど雪はなく、急な岩場を登って行くので、アイゼンも外しました。

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ザイルを使ったクライマー達もおりました。上の黄色い服の人が大声を出して指示しているようでした。

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岩場も出てきて、一気に登りやすくなりました。

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頂上付近まで来ると雪はほとんどなく、アイゼンももう必要ありません。

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奥でポーズを取っているところが頂上で、あと僅か。

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ここを登り切れば頂上です!

頂上には多くの登山者がいました。自分が登ってきた直登のルートから登る人はほとんどいなかったようで、思ったよりも登山者がいたのが少し意外でした。

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episode-3/5へつづく



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日光白根山 episode-1/5 ~Japanese 100 Great Mountains~

4月下旬、全国的に晴天の予報が出ている日に登る山を、その前夜に検討していました。前回、断念した標高1977mの谷川岳を真っ先に思いつきましたが、ネットで調べてみるとだいぶ雪も溶けているようで、また雪山を楽しみたいという思いもあって、標高2,578mの日光白根山に行くことにしました。

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明け方の東北自動車道。予報どおり、一日晴天になりそうです。

日光白根山はロープウェイを利用して、その山頂駅からも登頂することも出来ますが、この時期はロープウェイも運航してないので、人も少なく静かな登山が期待できそうなところも決め手となりました。 

大型連休となるGWの始まりでしたが、夜中に出発したおかげで混雑しそうな日光のいろは坂や中禅寺湖もスムーズに通過して登山口まで快適に着くことが出来ました。

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いろは坂も6時台はさすがに空いています。
  
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中禅寺湖の鳥居を超えて、登山口へ向かいます。

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まだ寒い朝でしたが、湖に入って釣りをしている人も何人か見かけました。

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登山口へ向かう途中、何回かサルと出くわしました。逃げる気配もなし。
 
6:30頃、登山口に到着しました。
ここの標高は1735mで、スタート地点から雪道で始まっていました。

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既に数台の車が停まっていました。
 
しばらくは雪の平地が続き、雪に覆われた雑木林を登っていきます。木の枝に付いている目印を頼りに進みますが分かりにくい箇所もあり、雪のトレースがなければ少し迷ったかもしれません。出来るだけ踏み固められた雪道を進んで行きますが、それでもたまに踏み抜きをしてしまいます。

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スタート地点から数分も歩くと日光国立公園に出ます。
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しばらくは平地の樹林帯を歩いて行きます。

踏み抜きとは、雪道を歩行中に足がすっぽり雪の中に埋まってしまうことで、沈み込んだ足を引き抜くたびに余分な体力を消耗してしまうので、出来るだけ避けたいものです。思っていた以上に雪が深くて、踏み抜くと股まですっぽりと埋まってしまう箇所もありました。

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段々と急になってきます。目印が分からずに足跡を頼りに行くこともしばしば。

徐々に急な登りになって、2時間近く登って、弥陀ヶ池(みだがいけ)へと出ました。この池は水面が凍っていて、正面には日光白根山がそびえ立ち、一息つくには格好の場所です
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水面が凍っている弥陀ヶ池。
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正面には日光白根山が聳え立ち、その頂上を目指します。


episode-2/5へつづく



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霧ヶ峰 episode-4/4 ~Japanese 100 Great Mountains

車山という名称は諏訪湖側から見ると大八車の形に似ていることに由来するそうです。その車山の山頂にある気象レーダーは富士山で観測していた気象レーダーの代わりとして1999年に設置されました。それまでは1964年から富士山のレーダードームで観測を行っていましたが、静岡県と長野県の車山の2ヵ所で代替することにより1999年に運用を終えました。

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ずっと見えていたドームはこんな感じで、存在感がありました。

この白い円形のドームの中では直径4mのアンテナが回転しながら電波を発射し風を測定して観測を行っていますが、この観測所は東京にある気象庁から遠隔操作を行っているので、通常この施設は無人です。観測されるデータは日々の天気予報をはじめ、集中豪雨などによる災害を未然に防ぐための防災気象情報の発表に利用されます。また、この円形の覆いはレドームと呼ばれ、風や雨、太陽光線などの自然環境からアンテナを保護する役割があります。

そして、気象レーダーの奥には車山神社がありました。小さい祠などを山頂で見かけることはたまにありますが、この車山神社は鳥居をくぐると4本の御柱で囲まれた社殿があり、山頂にあるものとしては大きな神社 だと思いました。日本の高度成長期にこの地域もドライブやスキーを目的にした観光産業が進んできましたが、この車山神社は時代の変遷によって、現在ではここに訪れる人たちと住民の安全を願ってあがめられています。

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鳥居をくぐった先にある大きな社殿。

だいぶ太陽も傾いて風も強くなってきて、カメラを持つ手が凍えてきましたが、遅く登ったこともあって、日が沈む前の静かな山頂の様子を堪能出来ました。 

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下山すると駐車場には自分の車だけでした。 

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今度は夏の霧ヶ峰に来てみたいと思います。



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プロフィール

穂高

Author:穂高
百名山登頂とTOEICスコア900を目指しています

The BBB(facebook版)で「Japanese 100 Great Mountains」連載中
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